鬼滅旋風にまんまと巻き込まれた 那田蜘蛛山編

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鬼滅旋風にまんまと飲み込まれた 兄妹の絆編 - 宵闇林檎〜中身ゆるゆるブログ〜

【映画メモ】劇場版 鬼滅の刃 無限列車編【ネタバレ】 - 宵闇林檎〜中身ゆるゆるブログ〜


※特に那田蜘蛛山編の話はしません

※アニメ化部分以降のネタバレがあります。アニメしか見ていない人はご注意ください。

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『鬼滅』のアニメを見て原作漫画も10巻まで読んだがなぜここまで流行ったのかよくわからなかった。15巻まで読んだ。漫画は面白いが、流行った理由はよくわからなかった。20巻まで(ry

歴戦のアニメオタクたちは、『鬼滅の刃』の流行に首を傾げるのだろう。僕もその一人だ。優れた作品ではあるが、オタクや腐女子だけに留まらず、老若男女にウケているのは、はっきり言って意味がわからない。ネットには「鬼滅は何故流行ったのか」みたいな記事が山のようにある。歴戦のオタクであるなら、『鬼滅』を分析して流行った理由を突き止めようとするだろう。オタクであるならば、自分なりに結論を出して、自分なりの「鬼滅が流行った理由」を胸に抱いているはずだ。

 

だがこの流行のレベルでは、「流行っているから流行っている」が成立してしまう。つまり流行っているから、知らない人も気になり、作品に触れようとしてしまうのだ。そして、見たい時に見られるというのが、『鬼滅』がここまで広まった理由の一つと僕は考えている。

 

普通のアニメなら、流行った!!社会現象!!映画!!!となっても、すぐには見ることができない。また深夜アニメは地方では放送されていないことも多い。レンタルショップでDVDを借りてくるか、録画を知り合いから借りるか、違法動画を見るか…。僕も昔は『CL○NNAD』や『涼○ハルヒ』をごにょごにょしていたものだ。しかし『鬼滅』は、あらゆる「合法手段」で「今すぐ」見ることができる。昨今はみんながスマホタブレットを持っているし、家のテレビでさえネットにつながっている時代だ。あとはAmazon primeでもNetflixでもHuluでもU-NEXTでもdTVでも好きなところで見たらいいと思う。地方差だって無い。(まあ近所に映画館がないところもあるとは思うが)

 

『鬼滅』が流行った理由は、キャラクターのビジュアルが個性的であると言うのもあると思う。ちょっと前に大流行して実写化もした某アニメなどは、みんな同じ色の隊服を着ており見た目に個性が出しにくい。『鬼滅』も鬼殺隊の隊服があるが、主要なキャラクターたちはみんな隊服の上に羽織を羽織っておりコスプレもしやすい。メインで出てる炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助で並ぶと、緑色の少年、ピンクの和服を着た黒髪ロング、黄色の少年、上半身裸の猪頭と個性的でカラフルである。カラフルでわかりやすいというのは子供たちにもウケた要因の一つだと考えている。他のキャラも記号化しやすい風体をしている。だからコスプレや推しアピールなどもしやすいのだと思う。

 

もう一ついえば、『鬼滅』の人間キャラたちは一部のキャラを除きみんな日本刀を使って鬼と戦う。日本人の日本刀好きは最早遺伝子に刻まれた民族病といってもいい。また子供たちも新聞紙を丸めた棒さえあれば全集中して炭治郎になりきれる。

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あとは、炭治郎がいいやつだという点は親が安心して子供に見せることができる要因になっているだろう。炭治郎は言葉遣いがしっかりしているし、禰豆子に優しい。粗暴で礼儀知らずな伊之助をちゃんと叱って正すことができる。女の子を見るやスケベ心丸出しで迫る善逸にもそういうことはやめろとちゃんと言える。「俺は長男だから辛いことにも耐えられる」と自分を鼓舞する一方で「がんばれる度合いは人それぞれだから無理をしなくていい」と声をかけるもできる。かと言って、炭治郎自身も完璧人間ではない。鍛錬を怠らない努力家ではあるが、頭が固く柔軟性に欠ける人物として描かれている。その辺りのバランスが丁度良いのだと思う。

善逸は前述の通り女好きのスケベでヘタレで…と書くとどうしようもないやつだが、炭治郎には足りないところを補うようなムーブができる。また戦闘面では一つの技しか使えないがその一つの技をとことん極めたという。無限列車編では雑魚狩りに徹しているが、稲妻が走るエフェクトは正にシビれるの一言に尽きる。『うる星やつら』のラムちゃん然り、『金色のガッシュベル!』のガッシュ然り、昔から電気を操るキャラクターは人気者だ。

伊之助は、初登場の時は鬼を狩るためとはいえ無防備な善逸をさんざん痛めつけ、さらには炭治郎にも襲いかかるという暴れぶりを晒している。しかもその“狩ろうとしていた鬼”は禰豆子である。しかしそのあとは療養や共闘を経て炭治郎たちを仲間だと認めたようだ。世間知らずな部分が愛嬌にも感じられるようになる。戦闘においても野生の勘を研ぎ澄ませてとても頼りになるキャラだ。無限列車編では4人での冒険を夢に見たり、魘夢との戦闘でも大活躍していた。

 

さてその禰豆子の扱いのバランスの良さも『鬼滅』の人気の要素の一つだと考えている。禰豆子は、よくある守られヒロインではない。炭治郎がピンチになると、彼が背負う箱から出てきて、彼を守るために戦う。無限列車編でも彼女がいなければ炭治郎たちは夢から目覚めることはできなかっただろう。箱の中では5歳の身体。箱から出たら14歳の身体。本気で戦う時は20歳の身体。えっっっっろ。

しかしあまり20歳の身体にはなれない。成長することは鬼化を進めることになるからだ。まだアニメ化されていないが、無限列車編の次の『遊郭編』では本気で戦うあまり人間を食べてしまいそうになっている。その次の『刀鍛冶の里編』では20歳の身体でも人間を食べそうになることなく戦力として活躍している。しかしそのあと、太陽光を浴びても平気な身体になった。これは鬼舞辻無惨にとって重要なサンプルになるとされ、最終決戦では禰豆子はお留守番となっている。アニメになっているところだけで言うと、沼鬼戦や矢印鬼&鞠鬼戦では参戦しているが、那谷蜘蛛山編ではボンレスハムのようになった太腿を晒していてえちえちである。無限列車編では触手プレイ寸前で善逸に助けられている。やっぱりエロ担当じゃないか(歓喜)

ちなみにアニメには少ししか出てこないが恋柱こと甘露寺蜜璃というキャラは常時胸の谷間を晒し刀鍛冶の里編では全裸になるなどこちらが真のエロ担当である。ただし甘露寺は刀鍛冶の里編でも無事戦い抜き、最終決戦でもそれなりに活躍するなどただのエロ担当でないことを付け加えておく。

 

そう『鬼滅』の女性キャラたちはみんな守られるだけの存在ではなく、とても強いのだ。さらに禰豆子は炭治郎の“妹”であり炭治郎夢女子の敵にはなり得ないとされる。村一番の醜女でありマスコット的な可愛らしさも兼ね備えている。もう少し明るいところで見てくれちょっとあっちの方で!!!

 

『鬼滅』が流行った理由、あとは「ちゃんと休むところ」。『鬼滅』は、メインキャラたちはいくら強くてもただの人間なので、鬼から受けた一撃が致命傷となってしまう。実際無限列車編で、煉獄さんが…。炭治郎たちは、やれ宇宙人だとか、九尾の狐を宿しているだとか、ゴム人間だとか、鬼の手だとか、バスケの天才だとか、伊達にあの世は見てないだとか、糖尿病寸前だとか、そういうことはないため、戦いの最中に骨が折れたりする。骨が折れても、長男だから痛みを我慢できるが、きちんと治すために療養する。そしてリハビリと称して修業を積む。こうして炭治郎たちは強くなっていく。かつてバトル漫画で、「前回の戦いで負傷したので今回は全力を出せない」と告白した主人公が果たして何名いるだろうか。はさらには、もうすぐ発売される23巻で完結というのも、流行った理由の一つに思える。もし90巻とか、200巻くらいあったら、集めるのが大変だが、25巻前後なら丁度いい塩梅だろう。よく鬼滅が売れた理由に「敵の過去もきちんと描かれるから」というのを挙げる人がいるが、個人的にはその点は加点対象ではない。

 

というわけで僕が考える『鬼滅』が流行った理由は、

①アニメが見たければいつでも見られる

②メインキャラ4人が並ぶとカラフルで個性的

③コスプレやごっこ遊びをしやすい

④主人公が道徳的ないいやつ

⑤守られヒロインはいない男女平等

⑥死ぬ時はちゃんと死ぬ

⑦原作が多くなく読み終え易い

最近考えているのはこんなところだろうか。また後から思いついたり23巻を読み終えたりしたら何か書くかもしれない。