【映画メモ】機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ【ネタバレ】

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6月25日に「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」を見てきた。

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3部作であるらしく、今作でお話は完結しない。

 

閃光のハサウェイ」といえばなんとなくゲームで知っている程度だった。「逆襲のシャア」の後の話で、ブライトの息子ハサウェイがテロ組織を率いて、なんか30mくらいのでかいガンダムに乗って、最終的には…みたいなあらすじを知っていた。でも逆シャアの続きは続きでも、小説版の続きだとか、いろいろありいわゆる“正史”ではないとされていた。しかし今回アニメ映画化されめでたく“正史”入りしたそうである。

しかしその後から「ガンダムUC」や「ガンダムNT」が作られた。まあでも後付けなので、「閃光」を見るために「UC」や「NT」を見る必要はないと勝手に思っている。

 

「閃光」は「逆シャア」の12年後と言われている。「逆シャア」の頃はハサウェイは13歳だったので、「閃光」では25歳ということになるだろうか。この映画のハサウェイは、スーツをビシッと着たカッコいい大人である。フォークとナイフの扱いもきちんとしてるし、品があり、それでいていろいろ場慣れしている。出された食事は残さず食べる。お父さんがあのブライト・ノアだし、いろいろ高いお店にも連れて行かれて、テーブルマナーとかを叩き込まれたに違いない。そういえばお母さんのミライさんもいいとこのお嬢様なんだっけ。ハサウェイは死体にも怯まないしヒロインのギギが裸でいても脱いだ方が悪いことにしてしまう。エレベーターや車の中でギギに対して耳元で囁くのはエロい。あのハサウェイがこんなに…こんな立派になって。いやしかしハサウェイはテロリストを率いているのだ。果たして立派と言えるかどうかはまた置いておくとして。とりあえず外面は素敵な男性だ。「逆シャア」当時を振り返り、「ブライトの息子な上に一機撃墜スコアがあるなんてスゴい」みたいなことを言われるが、「勝手にやったことだし父には迷惑をかけたんでそういうふうにいうのはやめてください」みたいに言っているが、後半バリバリモビルスーツに乗って戦い始める。どの口が言うか。ギギに対して「逆シャア」のクエスを重ねている節がある。

 

この作品のヒロイン、ギギ・アンダルシア。映画館を出てすぐに僕はTwitterに「ギギはクソ女」と書いた。

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しかしそこまで言うほどのクソ女というわけではない。少なくとも、戦場から離れようとしている男に対して自らの身体を使って繋ぎ止めるようなコではない。今のところは。ただし、テロリストに占領された旅客機内で勝手にYouTubeを見たり、テロリストのネーミングセンスを「ひどいメドレー」とこき下ろしたりする。その割には人が撃ち殺されると、ちゃんとビビる。着陸した現地の軍が聞き取り調査するために滞在するホテルを用意してくれたが一人で過ごすには広かったため、ハサウェイと同室にしてほしいと言い出す。なんだこいつ誘ってんのか。この映画のメインキャラクターにはもう一人ケネス大佐というイケオジがいるのだが、ハサウェイと同室にしてもらっておいて、夕ご飯はケネス大佐と食べに出かけちゃうようなコである。ホテルに帰ってから、ハサウェイとヤったのかヤってないのかはわからないが、明らかに薄着というか全裸で寝ている。明け方に街が空襲にあい、ハサウェイと一緒に逃げ出す。その間はハサウェイにべったり(というかハサウェイが庇うように抱きしめている)していたが、ケネス大佐が助けに現れると大佐に抱きつくようなコだ。悪い子ではないと思うのだが、僕としては出来れば距離を置きたい。

ケネス大佐は連邦軍の人間で、「閃光」で初登場のキャラだが「逆シャア」のときはモビルスーツに乗って戦っていたという設定である。もしかしたら今後またモビルスーツに乗ることもあるのかもしれない。冒頭乗り合わせた旅客機がテロに遭った際にハサウェイと協力してテロリストをやっつけた。その後もホテルを用意してくれたり空襲に遭ったハサウェイとギギを助けに来てくれたり、仕事のできる大人として描かれている。かと思えば明らかにギギに対してちょっかいをかけている。オンオフの切り替えができる有能な人物だが、ギギには少し下に見られているようだ。ギギが言うにはバツイチだそうだが、画面が彼の左手にフォーカスしたわけではないので視聴者にはよくわからない。まあチャラい一面もあるので離婚してても不思議ではない。あとCVが諏訪部なのでカッコいい。

 

モビルスーツについて。まず冒頭のギャプラン。いいっすねギャプランHGUCはちょっと古いからReviveしてくれないかな〜〜〜。しかし旧型機とはいえテロリストがモビルスーツの操縦技術を持ってるってのはちょっと怖い。

物語が進むと街中でモビルスーツがドンパチ始めるんだけどすごい跳弾や流れ弾がバンバン飛んできてハサウェイとギギがモビルスーツを見上げながら逃げ回ってるんだけどすげー危ない。ビームを盾で防いだら防いだビームが街に飛び散って、車止めのポールとかが溶けちゃうの。危ない。

他の作品では多くの場合モビルスーツはヒーロー然として描かれがちであるが、この作品ではいきなり街中で暴れ始めるとても迷惑な存在である。テロリストが建物を背にしても連邦軍は容赦なく撃ってくるため惨事はさらに広がる。

 

でしばらくするとペーネロペーが現れるんだけど、最初はどう見てもガンダムには見えない。なんか変な発信器光らせておかしな音を出して飛んでいるので怪獣みたいに見える。

そんなペーネロペーの専属パイロットがレーン・エイムくんである。ガンダムを任されているくらいなので強いのかと思いきや「テスト飛行パイロットとしては優秀」とケネス大佐に言われてしまう。また捕虜のガウマンをコクピットに乗せてハサウェイが操るΞガンダムと対峙するのだが、ガウマンが口出しするレベルで実戦の方はイマイチらしい。通信中でもガウマンがあまりにうるさいので人質を乗せているのがハサウェイにバレてしまい、戦闘中にガウマンを返還している。そのあとハサウェイにボコボコにされ逃げ帰る。

Ξガンダムもなかなかヒキの絵が映らないし画面は暗いしで最初はガンダムに見えない。しかしペーネロペーΞガンダムビームサーベル鍔迫り合いをするとビームの反射で2機ともガンダム顔がはっきりわかるという演出である。

 


映画として全体的に見るとお洒落なノリでアニメアニメしてないと感じた。お決まりの演出みたいなのも少ない。ただ3部作の1作目であるため盛り上がり所は少ないしハサウェイがなぜマフティーをやっているのかもわかりづらいと思った。スラウェシ島で少し出てくるマンハンターという組織が原因らしいのだがこのあたりは調べないとよくわからない。このマンハンター仕様のジェガンというのがいて、サーベルもライフルもシールドもなく脚部が黒く塗られ股間部に機銃と銃座が剥き出しになっておりそこからホームレスに向かって直接バルカンを撃つというむちゃくちゃな機体である。あとはアムロがハサウェイの回想でチラッと出てくる。クエスも回想でチラッと出てくる。シャアもチラッと出てくる。その辺りはまあわからなくても、昔何かあったんだなくらいの感じで構わないだろう。この作品が持つオリジナルの世界観やキャラクターが魅力的であるので、単体での視聴に充分耐えうると感じた。過去作を知っていればより楽しめるし早く続きが見てみたいと思った。ただ原作の結末を知っている身としてはガンダム初心者にはお勧めできない。