【映画】天気の子【ネタバレ】

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7月21日に「天気の子」を見てきた。 

 

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考察とかそんな複雑なことはできないがレビューというか印象を書いていきたいと思う。以下ネタバレあり。

 

全体の印象としては、とてもスッキリした映画だった。「結局巫女の力はどこから来たのか」「陽菜達に親以外の親戚はいないのか」「猫にカロリーメイトをあげてもいいのか」など謎も残るが、それが気にならないくらいの話の勢いとまとまり具合、そして美麗な映像だった。話が面白くないと、設定が気になるものだが、気にならなかった。家出少年と、不思議な力を持つ女の子と、エロいねーちゃんと、だらしないおじさんと、クソガキ(クソガキではない)よし、完璧な布陣だ(何が

俺は新海誠のことは「君の名は」しか知らないので、そのつもりで読んでいただければと思います。

その「君の名は」と比べると、キャラの個性が立っていてよかった。俺が「君の名は」を震災シミュレーターだと思ってるからそう感じたんだと思うけど。

 


序盤から新宿の歌舞伎町とか、バニラ広告車とか、中盤仕方なく泊まるのがラブホテルとか、子供に見せちゃいけないものだらけだなと思った。これやっぱり全年齢で公開しちゃいけないんじゃないの?でも俺も田舎で育ったキモヲタなので、都会の路地裏みたいなところでぼったくられずにヤクザに怯えずに生きていけたらかっこいいなみたいな変な憧れがあるわけでして、ああいった路地裏暮らしも、見ている分には悪くないなみたいなところはある。でもやっぱ全国公開のファミリー向けの映画で舞台が歌舞伎町である必要あったかな…

 


弟くんが嫌なやつじゃなかったのは本当に意外だったし、救いでもあった。帆高くんに恋愛アドバイスをしたり、一緒にカラオケをしてくれるようなできた子で、本当によかった。でも彼さえいなければラブホでラブラブ出来ていたと思うんですがね。いやむしろ年齢的にラブホでラブラブしてはいけないので、弟君こと凪先輩がいてくれて本当に良かった。しかし元カノと関係をほぼ崩さずに新しい彼女と付き合ったり、夏美さんや須賀さんの娘、果ては婦警さんまで手篭めにしているあたりこいつ何者なんだ。人生2周目か。

 


夏美さんは、映画見終わってパンフ見るまでずっと20代後半の歳だと思ってたよごめんなさい。まさか女子大生だったなんて…。「なんでこいつ急に就活始めたんだ」ってずっと思ってた。

須賀さんは30代前半くらいだと思ってたらもっと歳行ってた。まるで実写版銀さんのアニメ化みたいだぁ…。家出少年に居場所を与え3000円でこき使うおじさん。他の記事や掲示板見るまで気づかなかったんだけど「命の恩人になるの初めて」ってのは奥さんの命の恩人にはなれなかったって意味なんですってね。あと部屋に夏美の物じゃない下着があるのは亡くなった奥さんの下着を捨てられてないからで、二重のお洒落な指輪してると思ってたら奥さんの指輪も一緒にはめているということらしい。ほえー一途通り越して重たいっすね。もう一回観たい。

 


森嶋帆高くんは、もっとこうしっかりした家出の理由とかあったらよかったんだけど。まあ俺も田舎の出身だからなんとなくわかる。田舎は牢獄、ましてや孤島なら尚更だろう。でも甲板で雨に打たれて喜ぶのは完璧やベーやつだよ?!最初野生児かと思った。ネカフェに寝泊まりし、Yahoo!質問箱で叩かれ、マックで晩飯。これが…現代の…貧困…。そんな中行きつけのマックでかわいい女の子の店員からハンバーガーを貰う帆高。いいなぁ俺も三日連続新宿のマックで晩飯食べて女子中学生からハンバーガー貰いてぇな。

 


そう今回のメインヒロイン天野陽菜ちゃんは中学生である。中学生であるが、高1の帆高くんに対して歳上だと言い張る。なにそれ田舎少年にマウント取りたいの?かわいい。と思ったけど、たぶんマックに嘘言って働いてるからだよな…。でもよく考えてほしい。女子中学生が男子高校生に対して「私の方が歳上だし都会にも詳しいし料理もできるし、豆苗の根元を水栽培して再利用しちゃうし、かわいい小物を自作して家に吊るしちゃうし、私の方が歳上だし、しかも100%の晴れ女だし、歳上だし」とか言い張ってるの、めっちゃかわいくない?????しかマックに年齢詐称バレてクビになってえっちなお仕事しようとしてるし。もう少し何か…何かあるだろう…ダメだよ中学生がえっちなお仕事なんてえっちすぎるよ!!!この映画をPG12にしろ今すぐ!!!

 


個人的には途中のじじいの、観測史上の異常気象とはいうが地球の歴史の中で観測を始めたのなんてここ100年くらいの話なので、70日連続の雨でもさほど気にすることないっていう理屈が好きなんだ。地球は46億年前にできたのに人間なんて100年も生きないからね。記録が残っていないだけで地球の歴史からしたら70日連続雨というのも初めてじゃあないだろう。

しかし一人一人の人間にとっては長雨は深刻な問題なのでありました。たかが天気、されど天気…それもまた、結び。陽奈と帆高は100%晴れ女の特性を生かして晴れを売る仕事を始める。凪先輩もノリノリでてるてる坊主被ってくれる。最初は都市伝説からのアンダーグラウンドな評判だったが、花火大会の日を晴れにしたことで中継のヘリに映ってしまい晒し者になり晴れ売りの受注を中止するのだった。

 


帆高が密かに拾い、こわいおにいさんから陽菜を救うために発砲していた拳銃のことがバレて須賀さんの事務所に警察が現れる。須賀さんは亡くなった奥さんとの間の娘ちゃんの親権が欲しいので警察沙汰はまずいため帆高を追い出す。更に陽菜がJCであることもバレてしまい陽菜と凪は未成年だけで世帯を構成していることになり、児童相談所も動き出していた。住居を失った帆高、陽菜、凪は、あてもなくさまよう羽目に…。陽菜は代々木会館の屋上で巫女の力を授かったため精神が天気とリンクしており、宿無し逃亡生活の不安から雨を通り越して真夏に雪を降らせてしまう。晴れ続きならたまーに雪でも降らないかなとは思うが、この映画の中では陽菜の祈りで局地的に晴れるだけで基本的に2ヶ月以上雨が降り続いているのである。そして、自分たちの逃亡の手助けとするために遂には雷まで操り始める。自動車に雷撃を浴びせてガソリン爆発!交通が麻痺し帰宅難民が大量発生した都内で帆高一行が見つけた宿はよりによってラブホの一番高い部屋。だからそういうの、映しちゃダメだって!風呂上がりにガウンを着て飛んだり跳ねたりしちゃ危ないって!まあ下着くらい流石につけてるか…ってつけてないじゃん!!!エッッッッッッ

「どこ…見てんのよ…」「陽菜さんを…見てます…!」凪くんがいなかったら始まってた。

陽菜の身体はエウレカセブン終盤のエウレカみたいになっており、晴れを願うたびに体が透明になり侵食していったという。巫女が天に召されれば、真夏に大雨加えて雪という狂った天気は治るだろう。朝起きると傍にはガウンだけが残されていた。現れる警察と児相職員。彼らに連れられてホテルの外へ出ると空は久方ぶりの快晴であった。そして都合よく陽菜の指輪が帆高の元へ落ちてくる。陽菜は天に召されたのだ。空が晴れてるのになんとも言えない気持ちになったのは初めてだよ!!!

陽菜を現世に取り戻すには…代々木会館の屋上にいくしかない!!!警察の制止を振り切り線路上をひた走る帆高。よく体力が続くなぁ。というが線路の整備をしてるおじさんたちも止めなよ。そして仲間たちの助けを借りて、代々木会館の屋上にたどりつく帆高。天に祈りを捧げると、帆高も天空の世界に飛ばされる。自分が戻ったらまた雨が降り続くのではないかと戻りたくない陽菜。しかし帆高は、雨が降ろうが雪が降ろうが、陽菜と一緒にいたいと思いの丈をぶつける。(わかった!!ここでセックスだな!!!)帆高と陽菜は、二人揃って代々木会館に帰還する。しかしここでゲームセット。帆高は警察に捕まり、地元の島へ強制送還されてしまう。陽菜が帰ってきたことで再び雨は降り始めて、それから3年以上降り続けることになった。

 


3年経ち、帆高は東京へ戻ってくる。東京は降り続く雨のせいで、変わり果てた姿になっていた。水没都市TOKYOである。しかし人々は変わらず東京で暮らしていた。電車が走れないところには水上バスを走らせ、堤防を増設し、上がった水位に対応していたのだった。そんな中で帆高と陽菜が無事に再会してこの映画は終わり。陽菜の精神と天気が本当にリンクしていたのか?世界はもともと狂っているのか?須賀さんほど近くにいても、彼も当事者ではないから、帆高の選択が東京に雨を降らせ続けているだなんて思ってはいない。仮にそうだったとしても、生活を続けていかなければいけない。東京都民だって、そこに棲んでいる以上は生活をしなければならない。天気は誰のせいでもない。

現実世界での、酷暑、大雪、そして公開直前に大雨に見舞われた地域もあり、前回の映画よりもより身近なところに降りてきた映画だと感じている。もし天気を誰かが操っているとしても、そんなこと誰も想像だにしないだろう。梅雨が明ける前に見ることができてよかったと思う。