【映画メモ】THE GUILTY【ネタバレ】

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3月9日に「THE GUILTY」を見てきた。


デンマークの警察で、緊急通報司令室に勤務する警察官が、電話から聞こえる音だけを頼りに事件に挑む話。

 


あらすじだけ聞いたときは面白そうだなと思ったのだが実際は主人公が事件に対してまったく動く事ができない時間が多く、映画の密度が薄いように感じた。

 


しかもこの主人公、事件の被害者にちょっと冷たかったり、同僚への言葉遣いや態度が悪かったり、交代時刻になっても交代しなかったり、現場に近い警察署に報告した後も業務を急かすような電話を度々いれたり、あげく「仕事が終わったので酒を飲んでいる」と話す相棒に「その量なら車が運転できるな」と言って捜査に参加させたり、いろいろアレである。

 


映画の登場人物が聖人君子である必要はないが、さすがに感情移入出来ない。中盤で実は主人公は不祥事を起こして罰のような形で通報司令室に配属されたことがわかるが、最初にあからさまに描いたほうがよかったと思う。

 


こちらが音からしか情報が得られないという状況から「見ればわかることがわからない」面白さはあると思う。電話だけでは子供が血まみれであることや、赤子が明らかな死体であること、封筒がおびただしい数であることはわからない。白いワゴン車だってごまんとある。

 


さらに言えば、電話をかけてきた方が被害者だとは限らないのだ。嫁さんが末っ子を惨殺した時点で警察には通報せずに自分で病院に連れて行くことを選んだ元の旦那はまだ愛がありそうでいい人かもしれない。

 


作り話だからと言ってすべてがうまく行くわけではない。面白いけど見た後にスッキリはしないタイプの映画だと思う。現場の映像は一切なく司令室でおじさんがずっと電話で話している、一風変わった映画が見たい人にはオススメ。