翼竜や首長竜を「恐竜」と呼んでもいいんじゃないか?

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

 


※素人がテキトーに書き殴った文章です。ちゃんと知りたい人は調べてください。

 

 


突然だが皆さんは「恐竜」について知っているだろうか?現在はコロナ禍で、恐竜博物館などに行くことはなかなかできない。恐竜は、2億5千年前から6600万年前の地層から発見される化石を元にした爬虫類の分類群である。6600万年前よりも新しい地層からは恐竜の化石は見つからないことから大部分の恐竜は絶滅したが、恐竜の一部の種類から、現生の鳥類へ進化したとされている。

 

博物館へは一人で行け - 宵闇林檎〜中身ゆるゆるブログ〜

 

 

「恐竜」という言葉を最初に使ったのは、イギリスのリチャード・オーウェンという人だ。彼は1842年に、メガロサウルス、ヒラエオサウルス、イグアノドンと名付けられた3種類の化石を研究して、これらに共通点を見出す。そしてこの3種類を総称する語句として「Dinosauria」という言葉を作った。この言葉を訳すときに「恐ろしいトカゲ」すなわち「恐竜」とされた。


一方で、イギリスのメアリー・アニングという人がいた。彼女は1811年にある生き物の化石を発見し、それにはイクチオサウルスという名前がつく。イクチオサウルスは恐竜ではなく「魚竜」という爬虫類の一種とされている。1821年にもまた別の化石を発見して、それにはプレシオサウルスという名前がついた。プレシオサウルスもまた恐竜ではなく、「首長竜」という仲間である。さらに1828年にもまたまた別の化石を発見した。これにはディモルフォドンという名前がついている。ディモルフォドンも恐竜ではない。「翼竜」という種類である。

f:id:snow_in_the_moon:20210813073416p:image


メアリーは今で言うアマチュア化石収集家であり、研究して論文を発表するということはなかったという。もしもメアリーが論文を発表できるような立場の人で、イクチオサウルスプレシオサウルスやディモルフォドンといった化石たちを研究し、共通点を見出して、オーウェンよりも先にこれらの化石を「恐竜」と名付けていたら、果たしてどうなっていたか。

f:id:snow_in_the_moon:20210813073424p:image


ちなみに「サウルス」という言葉自体に「恐竜」という意味があるわけではない。「サウルス」には「トカゲ」という意味がある。恐竜や首長竜、魚竜、翼竜などは、「トカゲ」というにはあまりに巨大すぎるため「竜」という字が充てられているのだろう。さらに「ドン」「オドン」というのは「歯」という意味であり、歯に特徴がある化石に付けられやすい。恐竜どころか爬虫類ですらない「メガロドン」や「スミロドン」などがいる。


恐竜や他の古代生物の名前は、何故いずれも舌を噛みそうな長ったらしいカタカナなのだろう?と感じている人も、たくさんいるに違いない。実は、現生の生き物達には、全て恐竜達のように長ったらしいわけわからないカタカナの名前がついている。これを「学名」という。現生動物は、いわゆる通称が付いている。これが例えば、「ヒト」とか「ヒューマン」というやつである。日本語で「ヒト」と呼称される生き物には「ホモ・サピエンス」という学名がついている。化石で発見された古代生物を見て慣れ親しんで名前を呼んだ人間はいないため、化石で発見された古代生物には学名しかつかない。だから恐竜達の名前は、舌を噛みそうな長ったらしい名前しかないのだ。そして現生のトカゲ達にも学名に「サウルス」の名を冠した者達はいるのだ。


では生物学的な「恐竜」の定義とは何か?現代においては、「直立歩行ができる陸生爬虫類」のことを「恐竜」と呼んでいる。即ちトカゲやワニなどは、脚が横から生えて、いわゆるガニ股である。恐竜は脚が体の真下へ伸びてスッと立つことができる爬虫類とされる。ちなみにそうなると、「爬虫類」の「爬」とは「地を這う」という意味なので、そうするとやはり恐竜は、現生の爬虫類とは一線を画した別の動物群だったのであろう。

 

f:id:snow_in_the_moon:20210813073434p:image
ここまで読んできて、「モササウルス」の名前が一切出てこないことに疑問を持っている人ももしかしたらいるかもしれない。モササウルスは昨今映画や特撮ドラマなどで出番が増えている海棲爬虫類だ。「翼竜」や「首長竜」とはセットで扱われることも多い。しかし翼竜や首長竜は多くの恐竜と共に6600万年前に滅び、現生の子孫はいないとされる。モササウルスは、独自の分類群ではなく、現生のコモドドラゴンなどに近い仲間であるといわれ、たまに「海トカゲ類」と呼ばれている。まあ海ガメや海ヘビがいるのだから海トカゲがいてもいいだろう。モササウルスも、恐ろしいトカゲだとは思うが、「恐竜」ではない。

 

約200年前に、イグアノドン達の仲間を、恐竜と呼ぶと決められてしまった以上、イグアノドンとは共通点が少ない彼らを「恐竜」と呼ぶことは、正しいことではない。「恐竜」は「哺乳類」や「両生類」のように分類群の名詞のはずだが、印象で付けられたかのような字面である。具体的には「猛獣」や「害虫」「海獣」などの言葉と似ている気がする。プレシオサウルスやディモルフォドンは、恐ろしくないのだろうか?いやそんなことはないだろう。翼竜や首長竜、魚竜だって、もし現代に生きていて僕らと対峙したら、充分に恐ろしいはずだ。古代の爬虫類で、現在は恐竜ではないとされる、翼竜や首長竜、魚竜や海トカゲ類を、恐竜と呼んだとしても、問題は無いように僕は考えている。