さあ、おまえのツノを数えろ!

同人誌、同人ゲーム、同人ソフトのダウンロードショップ - DLsite

f:id:snow_in_the_moon:20221023203839j:imagef:id:snow_in_the_moon:20221023203848j:image

この前何気なくインターネットで古代生物のことを調べていたら、「テトラケラトプス」という化石のことに書かれた記事を見つけた。テトラといえばギリシャ語やラテン語で4を表す言葉である。テトラケラトプスは、直訳すると、「4本ツノの顔」という意味になる。テトラケラトプスとは、一体どんな化石なのだろうか。


 

トリケラトプス(Triceratops)は言わずもがな有名である。白亜紀後期に生息していた植物食の恐竜で、4本足で歩き顔には名前の通り3本ツノが生えている。両目の上に1本ずつと、鼻の上から1本で、3本である。口はクチバシのようになっていて、後頭部は大きな一つのフリル状になり首を守るような形になっている。映画や特撮でも登場回数が多いメジャーな恐竜のひとつである。

ペンタケラトプス (Pentaceratops) というのもいる。生息域はトリケラトプスと近いが、時代が離れている。トリケラトプスは6600万年前地球に隕石が衝突したその時まで生きていたようだ。いっぽうのペンタケラトプスは、7600万年前から7300万年前に生息していたとされる。トリケラトプスよりもふるい恐竜ということになる。ペンタといえば5を意味する。ペンタケラトプスは、顔には3本のツノが生えていて、両頬の辺りから突起が1本ずつ生えている。これをツノに見立てて、5本ツノというわけだ。

それでは、テトラケラトプス(Tetraceratops) とは、どのような化石なのか。なんか表現が回りくどいので、勘のいい読者の皆様ならお気づきだとは思うが、このテトラケラトプス、恐竜ではない。2億6000万年ほど前に生息していたとされる、獣弓類の仲間である。獣弓類というのは、ゆくゆくは哺乳類になるトカゲっぽい生き物のことで、恐竜ではない。さまざまに進化した獣弓類の唯一の生き残りが、現在の哺乳類であるとされる。テトラケラトプスは、頭の骨の化石しか見つかっていない。身体の一部しか見つかっていないというのは、古代の化石生物では珍しいことではない。テトラケラトプスは、鼻の上にツノが横に2本並んでいて、後は両目の上に1本ずつ、実は両頬からも突起が下に向かって伸びている。頭しか見つかっていないが、ほかの獣弓類を参考に、4つ足のトカゲのような姿で復元されている。

といった感じで、3本ツノ、4本ツノ、5本ツノの古代生物を調べてみた。現代においてもカメレオンやサイチョウなど恐竜以外の双弓類でもツノを持つものはいる。さらに哺乳類でもウシやシカ、サイなどがツノを持っていたり、昆虫のカブトムシやツノゼミなんかも面白い形のツノを持っている。古代生物は特徴的な身体の部品がピックアップされることが多いが、現生動物で似た特徴を持つ動物を探し比較していくことで古代生物も理解することができることだろう。